YOICHIRO TAKANASHI

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【高梨陽一郎起業&移住物語2020】その1

高梨です、

先日FB、LINE、メールにて

僕が起業を志してからタイに移住し

そして今後どのような方向へ向かうのか

の物語に興味がありますか?

 

と問いかけたところ、

LINEで数十人、メール、FBでそれぞれ10人くらいの方

メッセンジャーで数名の方から

『興味がある』

と仰っていただきました。

 

正直、最近情報発信もずっとやっていなかったし

自分自身が講座をやると言うよりは、現在は裏方で

プロデュースばかりやっていたので影響力も落ちていて

ほとんど反応はないかな、、なんて思っていましたが

思った以上にメッセージを頂き嬉しく思っています。

 

と言う事で、本日から

『高梨陽一郎起業&移住物語2020』

を書いていきたいと思います。

 

 

では、早速本題へ。

 

タイトルにある通り、この物語は

起業を志してから今に至り

今後どのような方向に向かっていくのか

を書いていく予定なので、

まずは起業を志したところから書きたいと思う。

 

僕が最初に起業をしたのは24歳の時。

 

いや、起業したというよりも

そうせざるを得なかったと言った方が

あっているのかもしれない。

 

いやいや、起業なんてかっこいい言葉じゃなく

今でいう『ニート』のような状態

と言った方が正しかったのかもしれない。

 

それは遡ること今から20年以上前の出来事だ。

 

————————————

 

199811月某日

 

その時、僕は横浜スタジアムのフィールドの中にいた。

 

当時は社会人アメフトの選手をやっていて

社会人3年目で24歳と若く体力もあり

バリバリと現役選手をやっていた時。

 

大好きなチームメイトに囲まれ

チームも年々強くなっていって

社会人Xリーグの中でも中堅から

今後強豪に育っていくような勢いのあるチームだった。

(アメフトは中学から高校・大学・社会人と続けていて

この年はチームの主将を任されていた)

 

そして横浜スタジアムでのシーズン最終戦。

 

試合にも勝ち、チームも過去最高成績を出し

意気揚々とスタジアムの観客席に挨拶に行った。

 

挨拶が終わった後、観客席に母親の姿があった。

 

珍しくフィールドの方に降りてきて

何か僕に伝えようとしている。

 

近づいてみると神妙な顔をしていた。

 

そして母が言った一言。

 

『お父さん、もう長くないんだって・・・』

 

頭が真っ白になった。

 

その日、その後のことはほとんど記憶にはないけど

”父が癌に侵されもう余命が数ヶ月”

”助かる見込みはない”

”既に入院をしていて体調も良くない”

という事実を聞き

なかなか受け入れることができなかった事だけは鮮明に覚えている。

 

 

それからしばらくして病床に伏している父に会いに行った。

 

久しぶりに会った父は、以前より少し痩せていたが

いつもどおりの笑顔で僕を迎えてくれた。

 

『治す方法はないの?』

 

『ああ、もう難しい・・・』

 

父と二人抱き合って泣いたのは

後にも先にもこの時だけだった。

今思い出しても涙がこみ上げてくる。

20年以上も前の話だ。

 

もう随分の間、父とは2人で会っていなかったし

最後に2人で旅行に行ったのは高校生の時だったかな。

 

父は若い頃からバンドをやっていて歌も歌っていて

車ではいつもサザンオールスターズがかかっていて

子供の頃から勝手にシンドバッドを一緒に歌ったり

サザンを聴きながら千葉の海まで旅行に良く連れていってもらった。

 

父は夏が大好きで、若い頃はよくバンド仲間と

夏はサーフィンやシュノーケルを泊まりがけで出かけていたようで

僕の夏好きは父からの影響がとても大きい。

 

そんな事を思い出しながら

過酷な入院生活は続き、僕は会社と練習を休み

病院に家族と交代で泊まりがけで看病をした。

 

後にも先にも父とこれだけ長い間

一緒に過ごした事はなかったくらい

貴重な時間ではあったけど、

 

それから3か月、

父は静かに息を引き取った。

僕の娘が生まれて4日後のことだった。

 

そう、父が亡くなってすぐに娘が生まれたので

娘の誕生日が近づくと父の事を思い出す。

 

そんな娘も来年には大学を卒業し社会人になる。

 

———————————

 

 

父の葬儀も終わり、家を整理しながら

父との思い出をまた振り返っていた。

 

 

父は元々、

ひい爺さんが創った建設会社に入社して

安定した企業に十数年間勤めていた。

 

代々、うちの家系は皆その会社に勤めて

会社員として真面目に働いていたんだけど

どうも父は破天荒な性格からかずっと我慢をしていて

いつか何かやってやろうと虎視眈々と狙っていたらしい。

 

ただ、今から数十年も前の話で

なかなか今のように簡単に起業しよう

なんて時代じゃなかったし、家系的にも

そんなことは許される家ではなかった。

 

父と祖父はあまり仲が良くなく、

父は祖父や親戚の目を気にしながら

会社員として我慢しながら働いていたんだと思う。

 

 

その後祖父が亡くなり、その呪縛が解け

遺産を手にした父はすぐに起業をした。

 

本業は同じように建設関係の仕事だったが、

その他副業として様々な事業を立ち上げていた。

 

海外から得体の知れないダイエットガムや

ダイエットサプリを仕入れては、実験台のように

僕たち家族に試させた。

(うちの家族は皆太っていた)

 

フィリピンパブや飲食店も経営していようだ。

(死んだ時も父にはフィリピン人の彼女がいた)

 

海外で海老の養殖をやるという話も聞いたことがある。

(その後どうなったかは知らないが・・・)

 

そんな感じで、自由奔放に好きなことをやっていた父を見て

僕は将来伝統あるひい爺さんの会社に入ることより

父のように世界を飛び回っていろんなことに挑戦したい。

 

いつしかそう思うようになっていった。

僕が高校生の頃だったと思う。

 

父から仕事のことや起業のこと

いろいろなことを学びたかったけど

一度も仕事の話をせずに終わってしまった。

 

でもそんな父の背中を見てきたから

堅い仕事は向いていないと言うことだけは

子供の頃から感覚的には解っていた。

 

大学をまともに通っていなかった僕は、

そのままアメフト枠で就職をして

実業団のアメフト選手として3年半勤務した後

父も亡くなったこともあり、会社を辞め

実家に帰って家の手伝いをすることになった。

 

父が亡くなって半年後、25歳の頃だった。

 

 

続く、、、

 

 

ここまで読んで頂きありがとうございます。

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